6月の旬の食材はどんなものがある?
6月は、ミネラルやビタミンが豊富な夏野菜がおいしくなる時期です。旬の野菜と季節はずれの野菜とでは栄養価が約3倍も違うといわれています。旬の野菜は栄養価が高いだけではなく、価格も安くなるので知っておきたいものですね。
梅雨時期の旬の食材は、きゅうり、ズッキーニ、ヤングコーン、空豆、枝豆、さやえんどう、スナップエンドウ、みょうが、三つ葉、らっきょう、新生姜、しそなど。代表的なものだけでもこれだけあります。
その中でも今回は一瞬で時期が過ぎてしまう「梅干し」についてです。梅干しを食べると疲労回復にいい、となんとなく聞いたことがあるのではないでしょうか。梅の栄養面で特徴的なのは、有機酸の多いことです。クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、その他各種有機酸が豊富に含まれています。これらが疲労回復に有効といわれているものになります。エネルギー代謝がうまくいかないと、栄養素の不完全燃焼が起こり、疲れや肩こりを感じたり、細胞の老化、動脈硬化、生活習慣病の予防にもなります。梅は、疲労回復だけでなく、腰痛や肩こりなどの緩和、老化防止、疲れにくい体づくりにも役立つことが期待できます。
梅の栄養価は果物の中でも特に優れており、タンパク質やビタミン、カルシウム、カリウム、リン、鉄などのミネラルも豊富に含まれています。梅のミネラル含有量はミカンやリンゴ、ブドウよりも多くなっています。なんとカルシウムはリンゴの4倍、鉄は6倍も多く含まれています。
ほかにも夏場、暑くて食欲がない場合でも、クエン酸が唾液の分泌を促進させ、食欲増進させてくれます。また、胃液やその他の消化酵素の分泌を高めて消化吸収を助けてくれます。そして梅干しをたった5g(約1/2~1個)食べるだけで、血液やリンパの流れがよくなり、抵抗力や免疫力もアップし、病気にもなりにくくなります。ご飯やパンなどの主食、肉や魚なども酸性食品のため、どうしても血液がドロドロになってしまいます。しかし梅干しはアルカリ性食品であるため、ほんの少し食べるだけでも酸性を中和してくれます。
梅干しには殺菌作用もあります。戦国時代では保存食として、また傷の消毒や戦場での食中毒、伝染病の予防に活用されているぐらいです。
これらを踏まえて、補食にはおむすび、その中の具は梅干し、これで決まりですね。