発酵食品の5大効果

発酵食品には5つの大きな効果をもたらす力があります。

1.保存性のアップ。原則的に、発酵菌が増殖しているところには腐敗菌は増殖しません。そのため、    発酵菌によって長期的に食品を保存しておくことができます。

2.栄養価のアップ。発酵の過程で、食材にビタミンなどの栄養価が付加されます。例えば、ゆでた大豆と納豆の栄養成分を比べると、納豆のほうがビタミンB2は7倍、葉酸は3倍、ビタミンKはなんと85倍も多く含まれています。

3.美味しさのアップ。発酵を引き起こす微生物の働きによりタンパク質が分解されて旨味成分のグルタミン酸ができるため、独特な香りや旨味などの美味しさが加わります。

4.吸収率のアップ。微生物が生成する酵素の働きで、タンパク質やでんぷんなどが分解され、栄養素として吸収されやすくなります。

5.腸内環境の改善。発酵食品は腸内環境のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を多く含みます。このため、腸内環境の改善に繋がります。そのため免疫力のアップ、アンチエイジング、デトックス効果なども期待できます。

 しかし、そもそも発酵食品を食べても腸が荒れていたら効果は半減してしまいます。 

腸が超大事なのにはわけがある

腸

 人の最初にできる器官は腸です。また、脳のない生物はいますが腸のない生き物はいません。そもそも小腸とは、胃や十二指腸で消化された食べ物をさらに分解し、栄養素を吸収するはたらきをします。また大腸は、水分やミネラルを吸収し、便を作る働きをしています。この小腸と大腸を広げると、テニスコート1.5倍の広さになるといわれています。

 腸の中には、約100兆を超える細菌が存在し、その菌が種類ごとに集まった様子がお花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。そして総重量は1.5kgにもなります。皆さんも1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。菌善玉菌、悪玉菌、日和見菌の存在です。

 善玉菌は腸内環境を整えて便通などをよくしてくれます。例えばビフィズス菌です。次に日和見菌は善玉菌が優勢なときは害がないが、悪玉菌が優勢になると一緒になって有害物質を作ってしまいます。最後に悪玉菌は、大腸菌やウェルシュ菌、ぶどう球菌など有害物質をつくり、腸内環境を悪化させるものです。ただ善玉菌が多ければいいというものではなく、善玉菌:日和見菌:悪玉菌=2:7:1になることが理想とされています。悪玉菌が全くいなくなってしまうと、善玉菌が働かなくなってしまうからです。

 発酵食品は、栄養や吸収のサポートをしてくれたり、美味しさや栄養の付与をしてくれたり、悪玉菌を抑えてくれる、とても素晴らしい食べ物です。

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